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LIFE IS STRANGE

人生も為替も山あり谷あり

今の若者は大変ですね、が言えない大人

 

 

大学生の時、カフェバーのようなところで働いていた時、50代くらいのサラリーマン風男性が来客した。接客をある程度の期間していれば、学生とは言え、なんとなくでもその人の人となりがわかる。その人は店員に対しても腰が低く感じの良い人だ。この年代ではあまり見かけない人だ。席に案内して、その人はコーヒーとケーキを注文した。自分はカウンターに立っていたのだが、食べ終わるとこちらに来て、一杯飲みたいと言った。経験上、この手の人(年代)はとりあえず話を聞いて、相槌をついていればとにかく上機嫌になる。と思い、話を聞くことにした。するとこの人の低姿勢は変わらない。どちらかというと話を聞いてくれる。たかが学生の話を。何か意見を求めてみると、大概の大人は自慢から入り、どれだけ自分たちの時代は大変だったか、だから君もこうすべきだ、と押し付けてくるのだが、その人は自慢もしない、意見やアドバイスは言っても押し付けてこない。この人には人として魅力を感じ、珍しくもっと話が聞きたいと思った。人の学歴等には興味がないのだが、この人の話には自慢がなく、全く推測もできない。訪ねてみたところ、誰もが知る企業で、最高学府卒だという。たまたまその時自分が就活中であったため、その話もしていた。その人は、「今の若者は本当に大変ですね、私たちの頃はここまでではなかった」と。誰しも自分たちの年代が一番大変だったと言いたいもの。しかし、戦中ではないならばどの年代も性質の違う大変さがある。それは比べようがない。真に、教養のある人とはこういう人のことを言うのだな。